丸田グループでは、アスコルビン酸再生の分子機構および生理学的意義の解明に取り組んでいます。アスコルビン酸は優れた抗酸化剤として機能しますが、自身の抗酸化作用の結果としてデヒドロアスコルビン酸(DHA)へと酸化されます。DHAは極めて不安定であり、還元型へと速やかに再生されなければ、シュウ酸やL-トレオン酸へと不可逆的に分解されます。したがって、植物が高濃度のアスコルビン酸を還元型として維持するためには、酸化型からの再生系が極めて重要です。最近の私たちの研究により、植物は本当にたくさんのアスコルビン酸再生経路を冗長的に持っていて、その相互関係はかなり複雑であることがわかってきました。また、アスコルビン酸再生系の研究から、より下流の分解系への興味も湧いてきて、最近新しい研究に取り組んでいるところです(詳細はこちら)。


最近の研究テーマ

現在(2021年4月)、丸田グループではアスコルビン酸再生に関する研究を展開しています。

 最近の研究テーマは下記の通りです。

・グルタチオン依存アスコルビン酸再生系
・DHARおよびMDARの生理機能と相補性
・タンパク質チオールを介したDHA還元の可能性
・アスコルビン酸再生と環境応答
・etc

 以下に研究の背景や概要、知見を記します。

アスコルビン酸再生の概要

 

モノデヒドロアスコルビン酸還元酵素(MDAR)の生理機能

 

デヒドロアスコルビン酸還元酵素(DHAR)とグルタチオンの協働

 

アスコルビン酸再生酵素の裏の顔

 

デヒドロアスコルビン酸還元の新たな仕組み?

under construction